良い手本

 前年度の作品研究(2、3年次生対象)は試行錯誤の状態で、発表担当の学生がハジけてくれる仕掛けに苦労した。結局、2巡目でみずからコツを掴んだ学生が他を牽引してくれたので、それをきっかけにみなの水準が向上するという相乗効果が得られた。とはいえ、毎年、そううまくいくとは限らない。
 今年度は、履修登録はしないものの聴講しさらに発表も担当したいと4回生のTさんから申し出があり、是非お手本を示してほしいとお願いする。本日がその発表本番。
 担当する本文の語釈をし概要をまとめたうえで、問題点をみつけ考察する。教育実習を連休明けに控えていながら、この一連の作業をみごとにやりきってくれた。卒論では他の時代の作品を扱うことになっているが、近世ゼミでも充分によい論文が書ける力があると思う。この勢いで、教育実習でもその力を発揮して欲しい。
 履修登録している下年次生は「敷居」をぐんと上げられた感は否めないのだろうが、負けじと奮闘してくれることを願う。