出張講義

 金曜日は紀ノ川沿いにある高校へ出張し、分野別模擬授業に参加した。これまでにOCで高校生を相手のミニ講義を担当したことはあったが、あくまでも本務校に興味を持った生徒たちが来校し聴講するという形式だった。高校に出向いて授業をするのは、今回がはじめて。控室は他大学からいらした先生方とご一緒するかたちで、そのアウェーな緊張感に圧倒される。
 今回の模擬授業は1・2年生対象である。「古典」をタイトルに組み込んだ自身の授業を聴きにきてくれた生徒のなかには、古典を選択していないという子たちもいた。そうした高校生に「古典」の魅力を伝えることができたかどうかは、はなはだ心許ない。「古典」について予備知識のない人に対し、何をどれくらい咀嚼して話せばよいのか。この難問が宿題となった。