人権教育

 委員会の研修ということで、午後、帝塚山大学学園前キャンパスまで出かける。「犯罪被害者の苦悩とその支援」と題した三木善彦帝塚山大学名誉教授の講演を拝聴する。被害者の心理とその環境、ケアのありかたについて、実例を示しながらのお話しであった。
 前任校で担当していた講義に、さまざまなテーマからひとつ選び、資料収集・発表の方法・レポートのまとめかたを学ぶというものがあった。そのテーマのひとつに死刑制度廃止の是非を問うものがあり、学生の発表をとおして、犯罪被害者の立場の弱さや加害者の人権を尊重する流れなど、今日の演題にかかわる問題をひととおり知っていたつもりである。
 ただ、机上の議論でなく、自身がなんらかのかたちで当事者となったとき、どのようにふるまう(ふるまってしまう)かはわからない。今日のような機会をとおして、被害者の心理やその身に降りかかる問題の一端を知りえたことは大きな意味があると思う。