現地取材

 仕事で原稿を書くとき、よほど行きづらい場所は別として、なるべく現地に赴き取材をするようにしている。活字になっていない情報を拾うためにも、この手間ははずせない。机上では気づかないことも、現地に立てば見えてくる。まだ大学院生だった頃、師と連名で新聞連載を担当した際に教わった方法である。おそらく文学という研究領域ではあまりこうしたことを行わないのではないかと思う。
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 昼前、亀岡市某所へ取材に出かける。拙宅から車で走ること30分。静かな山間にあるその場所は、予想以上に多くの人でにぎわっていた。
 飛び込みの取材だったにもかかわらず、偶然の幸運に恵まれる。よい「材料」を仕入れることができたわけだから、あとは筆者の腕次第。締め切りまで、もうひと踏ん張り。