パンダ印

 結局、年末予定の引越は某社との契約で落ち着いた。「いちばん最初に見積もりを出すと選んでもらえない」というジンクス(業界の人がみなそう言っていた)を打ち破り、見事、パンダが勝利をおさめたわけである。
 膨大な量の本を詰めるには相当の時間がかかりそうなのでぼちぼちと家人が準備をはじめる。その成果は12箱のダンボールとなって玄関に鎮座ましましているが、ざっと見積もってこの3倍強の本がいまだ梱包されずに取り置かれている。面倒臭っ。
 この身は、あと何年、生きていられるのだろうか。大量のモノを収集したところで、あの世へ持っていけるわけでもない。人生最後となりそうな引越を前に、そろそろ物欲スパイラルから抜け出さねばと思う、師走の宵。
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 それにしてもパンダが可愛くない。その可愛くないパンダがサブリミナルばりに玄関に居並ぶさまが、かなり不気味。