伊藤若冲

 今月の『ユリイカ』が若冲の特集を組んでいたので購入する。師の絶筆が「動植綵絵」についての長大な論文だったこともあって、なるべく関連書籍は手に入れるように努めている。

 若冲の晩年は「名所図会」の出版時期とも重なっている。(年齢は離れているが)若冲も秋里籬島も京の人であったから、共通の知人をつうじて交わったやも知れぬ。そんな妄想を抱きながらページを繰りつつ、師の残したさまざまな「知の痕跡」を活かせていない現状にただ猛省するばかりの土曜日の午後。
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 「あい〜ん」といってそうな象の口から牙がはえている絵を観ながら顔真似をしていたところ、家人に「全然、似ていない」といわれる。まんざらでもないと思ったのだが…。