やりがい

 今期に受けもっている留学生のなかに、韓国出身の学生がいる。もともと日本語日本文学を専攻していて、交換留学生としてやってきたらしい。
 今日の講義後、もっと深く学びたいのでお薦めの本などがあれば教えてほしいといわれる。なんでも、韓国の大学ではおもに文学史を中心に講義が進められていたらしく、あまり面白いと感じられなかったんだとか。それが、この講義をうけるようになって日本の文化に興味をもつようになった、といってくれるのだから、これほど嬉しいことばはない。
 これまでにも数人、同じようなことをいってくれる学生がいた。もちろん、研究を続けるということは情報発信すること(論文執筆や研究発表など)がいちばん重要なんだろうけれど、面白いといってくれる誰かがいて、直接そう伝えられることによって、とても励まされるものだ。
 もうすこし、頑張れそうな気がする。