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 先日、宇治での歴史講座の後、見学させていただいたばかり。新しいニュースが飛び込む。

宇治川太閤堤跡:「秀吉の庭」は夢 江戸期遺構と確認


 豊臣秀吉が築いた治水施設「宇治川太閤堤跡」(京都府宇治市)で、江戸・元禄期(1688〜1704)の池跡が見つかり、市歴史資料館が12日、発表した。池の北側では今年8月に小池(直径約2メートル)などの庭園遺構が確認され、「秀吉の野点(のだて)跡」との見方もあったが、上原真人・京都大大学院教授(考古学)は「二つの池は同時期のものと考えられる」と分析。秀吉の辞世の歌を引用し「野点を楽しむ秀吉の姿は『夢のまた夢』となった」と話した。

 資料館は、出土瓦から時代を特定した。池は南北約8メートル、東西約6メートル。既に出土している護岸と護岸の切れ目で見つかり、護岸線から川寄りに約3メートル張り出して、石列を板で押さえていた。

 小池の底部には直径2.1メートル、深さ75センチの木製おけが埋め込まれていた。仲隆裕・京都造形芸術大教授(庭園史)は「おけからあふれた水が(今回発見の)池の中に流れる構造でつながっていたのでは」と推測。また、池の下部の調査で護岸工事に使われた石材などは確認されず、資料館は「護岸を途切らせて造るような重要な施設があったのでは」としている。 (毎日jp