見落とし

 危うく見過ごすところだった。地図マニアが聞いて呆れる。
 そう広くはない町内にあって同じ屋号。なにせ相手は老舗中の老舗(当時はそうでもないのか)だから、生半可な理由では名乗らせてくれないだろう。妄想はふくらむばかりである。
 突撃取材も「いちげんさんおことわり」だったりして。気分は「ほなどないせぇゆぅね」。