第1週目
3月、本務校に着任して(あるいは人生において)はじめて担任を務めた学生たちを見送る。入学した当初にはアメフラシの力を遺憾なく発揮していたが、いつしか学生たちのハレのパワーに押されるようになり、さいごの日は快晴に。これまでにも卒論を指導した学生を見送ってきたが、やはり担任の学年は感慨もひとしおで、嬉しくも寂しい思いを処理しきれないまま卒業式のいちにちが終わった。
10日後、あらたな学生たちを担任として迎えるも、4年前と同様、アメフラシの力が炸裂する。入学式、学科オリエンテーション、新歓合宿と、新入生と会う日は決まって、雨。さらには1年次開講の講義初回は嵐のような雨で、今週もすでに雨の予報が出ている。
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今年度は担任バブルも落ち着き、3年次の演習・4年次の卒論演習ともに6名の学生を指導する。
卒論は西鶴×3・秋成×2・近松×1。演習を入口にして卒論のテーマを選ぶという意味で、それなりの成果を得ているともいえる。それぞれのテーマを発展的な内容にするためには、さらなる工夫が必要。
綿屋文庫
俳人与謝蕪村は享保元(1716)年の生まれで、来年で生誕300年、また、天理大学附属天理図書館は昭和5(1930)年の開館で、本年で開館85周年となる。そこで、10月19日(月)から11月8日(日)まで、同館2階展示室において、開館85周年記念展「俳人蕪村―生誕三百年を記念して」が開催される。同館が所蔵する綿屋文庫のなかから45点が展示され、10月31日(土)13時からは「蕪村句稿の世界―夜半亭の楽屋―」と題した関西大学の藤田真一先生の講演会が予定されている。
こうした展示が講義時間を利用して学生たちと観覧できるのは、本務校ならではの魅力である。事前にお願いをすれば、司書の方の解説つきで観覧することもできる。今回も学生たちを連れて行こうと、計画している最中。