懐カシノ

 朝から会議×2で、合間に研究室で雑務を片づけていると、コンコンとノックする音。どうぞと答えると、オヒサシブリデスとはにかみながら、昨春に卒業したゼミ第1世代のHさんが入ってきた。あまりの懐かしさと嬉しさで、ヒャアとかヒョオとか、奇声をあげてしまう。ムスコが独立後に帰省したときのオヤの気持ちってこんな感じだろうかと、目尻を下げながら、しばし歓談する。
 ゼミ第2世代の卒論の話しをしていたとき、(照れくさそうに)自分もたまに卒論を読み返している、と告げられた。そうなのか、と、一層目尻を下げた、四十路がひとり。
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 ふと、前任校の学生・Kさんがわざわざ名古屋から天理まで寄せ書きを持ってきてくれた日の気持ちを思いだした、木曜日の夜。