3年連続

 以前に講師を務めたイヴェントにふたたび呼んでいただくのはたいへん光栄なことである。前の仕事が先方の期待するレヴェルに達していなかった場合、おそらく2度目の依頼はないだろう。そう思っているからだ。だから、3年連続でご依頼をたまわった以上、中途半端なことをしてはいけないと緊張しつつ「伏見学」講座にのぞむ。
 主催校の情報によれば、140名ほどの方が来てくださったとのこと。なかにはこれまでの講座をすべて聴講くださった方もあり、「1年ごとにレヴェルアップしている」と身にあまるおことばをたまわる。とにかく、足下の悪いなか、ご来場くださった方々に楽しんでいただけたのだとすれば、それ以上に嬉しいことはない。
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 奇しくも、今日の京都新聞松岡正剛「本の大路小路」で「伏見学」講座の初期の成果をまとめた『伏見学ことはじめ』(思文閣出版)が紹介されていたと聞く。講座立ち上げの中心におられた久米直明先生や星宮智光先生とは、師が「伏見学」の講師として招かれた際にお会いしたことがある。すでにみな故人となっておられるが、今の自分がこうした「縁」によって支えられているのだということをあらためて感じた。