7年の埃

 いま住んでいるマンションに越してきたのは7年前のこと。(支線ながらも)駅前という好立地にくわえ、少し足をのばせば観光気分を味わえる風致地区があり、とても居心地のいいところだった。短いような、長いような。
 仕事のない週末に、ぼちぼちと荷物を積めている。思えばこの7年間、「いつか使うかも」と取り置いてきたものを使ったためしはなかった。もしもこのまま新居に持ち込めば一生捨てる機会はないだろうと、思い切りよく捨てることにする。「ナンでこんなモンを?」と首を傾げてしまうようなものや、取り置きすぎて劣化したもの。7年分の「埃」は煩悩の数をはるかに越え、溜まりに溜まっている。なんと、強突っ。