偶然絶後

 長く、とてつもなく永く感じられた上半期も、ようやく終わりがみえてきた。アーナガカッタ。ダイバダッタ。
 ☆
 本日の講義は、ともに祇園会(祇園祭)を取りあげた。
 特殊講義のほうはやや詰め込みすぎたか。話したいことがありすぎる。
 留学生のほうはちょっとしたハプニング、素敵な偶然にでくわす。昨日の、京都新聞夕刊の連載で「手洗の水(御手洗井)」について触れた。記事のコピーを配布しつつ解説をはじめようとしたところ、韓国出身の学生が「先生、この記事はどこで見ることができますか」と質問してきた。配ったところなのに、奇妙なことを聞くなと不審がる。続けて、「この記事の左端の写真に、友達が写っています。ワタシはその隣りにいました」という。どうやら同じ紙面の別の連載記事に留学生たちのすがたが写っていて、配布したコピーに半分だけ印刷されていたのだ。現物を確認してみると、なるほど、彼女も写っている。取材を受けたのは1ヶ月も前だというので、「えらく時間がかかったんですね、こっちの記事は締切が1週間前でしたよ」というと、みながクスクスと笑っていた。
 こんな偶然もあるのだ。