夕刊連載

 朝日新聞の夕刊、新しい連載小説として森見登美彦の「聖なる怠け者の冒険」がはじまった。生まれついてのアマノジャクゆえ、未読の領域。わざわざ買うのも何だし、毎日目をとおす新聞に載ってるんだったらと読んでみること2日。
 しかし、あれだ。どれくらいの人たちが地理を思い浮かべつつ読んでいるんだろうか。地元に住んでいると馴染みのある地名がそれこそ「ぽんぽこ」でてくるので、それほどの違和は覚えない。しかし、京都に何の興味もない、一度もその地に歩を進めたことのないような人にとって、読みにくくはないのだろうか。家人はいう。小説に登場する街が実在していてもしてなくても、そこを知っていても知らなくても、面白いと思えるものはあるんじゃないのか。確かにそうかもしれない。ただ、座右の書がアトラスな者にとっては、気にかかって仕方がない。
 つまり、そんなどうでもよさそうなことが気になってしまうくらい、いまだいいとも悪いともつかないというのが感想。「そうだ京都、行こう」、わがで言うかぁな「日本に京都があってよかった」あたりのコピーとタイアップした小説って感じ(いずれが電通博報堂?)。とりあえずお試しということで、1週間ほど読んでみるか。果たして、ミイラ取りはミイラになるのか。