御霊遭遇

 京都近世小説研究会に出席するため、昼過ぎに京都へ。先日、作品研究の発表のことで研究室にきたKさんを誘ったので、京都駅で落ちあってから今出川に向かう。先日の特論で江戸時代の内裏付近について話しをしたばかり。数日後に現場を歩きながら復習できることの贅沢さを思い知る。
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 ひとつめは、曲亭馬琴の合巻と読本とを横断するかたちでもちいられた趣向について手堅く考察したもの。ふたつめは、文化・文政期のメディア戦略と文芸とが融合する〈場〉としての景物本について考察したもの。ともに聞き応えのある発表で、あっという間に3時間が過ぎる。
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 行きたいというKさんと一緒に懇親会へ。すこし時間があったので、同志社大学のキャンパスを見学しつつ向かうことにする。途中、上御霊神社の御霊祭の御苑巡行に遭遇、御所内を巡るのは140年ぶりとのこと。偶然に感謝。
 2次会まで参加し、非常に充実した週末を過ごすことができた。今後についていまだ迷いのあるKさん、諸先生方に「近世、やるしかない」と言われ続けていたが、自分でじっくり考えたうえで答えを出すことを願う。