シキサイ

 特別展「日本絵画のひみつ」@神戸市博物館にて、東京藝術大学准教授荒井経氏による「〈絵師のアトリエ〉近世絵画の材料と技法」を拝聴する。
 権力者や知識人たちがあらたな色料の入手に関わっていたこと、絵画の技法や材料にも近代化の影響があったことなど、すこぶる興味深い内容であった。また、画家でもある氏みずから、色料の扱い方を実演される。胡粉や朱、緑青、臙脂、藤黄、藍、プルシアンブルーのなかでも、藤黄の溶き方・臙脂の色出しが面白い。
 ☆
 帰宅後、色のない「名所図会」の挿画と彩色された浮世絵の相違点、あるいは浮世絵と印象派との関係について、いろいろと考えてみる。