カイセイ

 昨日のこと。本務校開講の専門科目の講義中に、「1回生と3回生」ということばを言ったようである。何気なく放ったものなので、詳細な文脈はさだかでない。
 講義終了後、学生に「やっぱり、京都では回生っていうんですね」と指摘された。どうやら森見登美彦ファンのようで、氏の小説には頻繁に出てくるんだそうな。ただし、本務校をはじめ愛知県内(それ以外も?)にある大学では使わないのだという。「ナマで回生って使ってるのを聞いて、おおって思いました」という感慨は、その変種の中にいた者にとっては共有しにくい感覚である。
 一般に、「回生」ということばは関西地域のみで使用され、方言=地域変種だといわれている。ただし、使用範囲が大学という限られた空間にいる/いた者に限られるのだから、むしろ社会変種だろうと思う。ぞなもし。