島田雅彦

 一時期、はまっていたような気がする。でも、どれが好きかと尋ねられると、初期作品はなんか似たような雰囲気が多くて、それぞれの正確な輪郭を思い出せない。しいて言えば、このあたりか。

天国が降ってくる

天国が降ってくる

彼岸先生 (新潮文庫)

彼岸先生 (新潮文庫)

 
 今日、『徒然王子』が終わった。
 最終週あたりは随分とせっかちで、尻すぼみな感じが残念。新聞小説の場合はスケジュールの具合もあるだろうし、某氏のように「壮大な物語ゆえに終わりそうもないので連載やめます」なんてことも普通はできないだろう。それでも、前世のそれぞれの幕がわりあい丁寧に描かれていただけに、まとめの章にはもう少しヴォリュームが欲しかったところ。
 明日からはもの足りない日々がはじまるのだろう。いわんや来週をや。なんせ、「ラブレター」も今週で終わっちゃうし、ね。俗物の極み。