第1週目

 3月、本務校に着任して(あるいは人生において)はじめて担任を務めた学生たちを見送る。入学した当初にはアメフラシの力を遺憾なく発揮していたが、いつしか学生たちのハレのパワーに押されるようになり、さいごの日は快晴に。これまでにも卒論を指導した学生を見送ってきたが、やはり担任の学年は感慨もひとしおで、嬉しくも寂しい思いを処理しきれないまま卒業式のいちにちが終わった。
 10日後、あらたな学生たちを担任として迎えるも、4年前と同様、アメフラシの力が炸裂する。入学式、学科オリエンテーション、新歓合宿と、新入生と会う日は決まって、雨。さらには1年次開講の講義初回は嵐のような雨で、今週もすでに雨の予報が出ている。
 ☆☆☆
 今年度は担任バブルも落ち着き、3年次の演習・4年次の卒論演習ともに6名の学生を指導する。
 卒論は西鶴×3・秋成×2・近松×1。演習を入口にして卒論のテーマを選ぶという意味で、それなりの成果を得ているともいえる。それぞれのテーマを発展的な内容にするためには、さらなる工夫が必要。